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デュトロンの奥様は歌手のフランソワーズ・アルディ。ふたりが出会ってからもう40年。長く続く秘訣はお互いのテリトリーを持つことだそう。デュトロンはフランソワーズのことについて、あまり語りたがらないので、ここではフランソワーズの記事を中心にふたりの物語を追跡してみましょう。

1966年にデュトロンがデビューしてまもなく、あらゆるメディアが当人たちを無視して、付きあってもいない二人のことを追いかけ廻していたのだそう。当時のフランソワーズのインタビューでは、二人の噂について否定しまくっています。のち1973年に長男のトマが誕生しますが、女性の自立が盛んに謳われていた当時、フランソワーズは結婚という道を選びませんでした。この時から二人は一緒に住み始めますが、1981年になってようやく結婚式を挙げました。また二人の息子トマは現在ミュージシャン俳優として活躍中です。

フランソワーズと男たち
フランス版「エル」1998年9月14日号


 

 ジャン=マリー・ペリエによる30年以上も隔たれた2枚の写真。これは1967年、フランソワーズ・アルディとシャック・デュトロンがまだ単なる友達だったころ。「9月だったわ。私たちの関係は言うならば、思い切って飛び込んだって感じ」・・のちに二人は息子のトマを授かることになる。彼は25歳、パパよりも少しだけ背が高く、瞳は親譲りのブルー。
 プチ・トム(Petit Tom) −あるいは駄洒落好きの一家に倣って、プチ・トム(Petit Homme)と呼ぶべきか− は、プロのギタリスト。そしてブラッサンとジャンゴ・ラインハルトの熱狂的なファン。最近では、クラプトンが作曲した2チャンネルのテレビ番組のテーマ曲「Cap des Pins」で、母親の伴奏したばかり。「クラプトンほど上手じゃないけれど、彼は確かに悪くないわ」とフランソワーズはちょっと謙遜気味。
 この楽観的で熱中的な発言が彼女の本質ではないことはみなさんご存知だろう。彼女の言葉を解釈するならば「彼は全くすばらしい!」ということ。彼の演奏は見事である(今夏彼はコルシカ島で小規模のツアーを敢行)。また彼の性格については「彼は25歳にしてバリバリだとよく言ってるわ。それにレコーディングのあいだ、私みたいに極度の興奮で緊張しちゃうんじゃないかと思って心配してたんだけど、全然大丈夫だったわ」
 今デュトロン家では大事件が起こっている。トマが両親の元を離れ、アパートを借りたのだ。「危ないところだったわ。彼は私に打ち明けたの。“毎日ちゃんと水を飲んでる?”とかいう私の質問にいいかげんうんざりし始めたんだって」とフランソワーズ。